(福島)県内1カ月で4000トン 放射性物質付着の製材くず 

 県内の製材所などで製材時に、くずとして出る樹皮が放射性物質の付着を理由に処分が滞っていることが21日、分かった。樹皮は県内で一カ月当たり約4千トン出るため、県木材協同組合連合会の加盟業者の中には保管や処理費用を東京電力に損害賠償を求める動きも出ている。
 樹皮は堆肥や畜舎の床に敷き詰める資材として使われるが、8月に腐葉土放射性セシウム汚染が発覚したのをきっかけに、業界の大手企業が自主的に樹皮の検査を実施。測定の結果、国が堆肥に設定した基準値(1キロ当たり400ベクレル)と同水準の平均400〜500ベクレルを検出した。樹皮を剥いだ後の木材は不検出だった。
 同連合会によると、樹皮をバイオマス燃料として活用していた企業が使用を中止するなどした。このため、県内の製材所から出る樹皮の半分以上を引き受けていた業者も取引をストップした。

(2011/12/22 10:00) 福島民報
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