(長野県)県外からの焼却灰、最高2820ベクレル 県内2カ所で埋め立て

 県は5日の県会環境委員会で、小諸市中野市にある県内2カ所の民間最終処分場が県外から受け入れ、埋め立てた放射性物質を含む焼却灰の10月末までの状況を公表した。排出元の検査で最も高い濃度の放射性セシウムが検出されたのは、小諸市の処分場では群馬県太田市から搬入分の1キロ当たり2820ベクレル、中野市の処分場では埼玉県ふじみ野市からの搬入分の同1725ベクレルだった。

 環境省は最終処分場にこれまで通りの方法で埋め立て処分できる基準を同8千ベクレル以内としている。県廃棄物対策課によると、県外から持ち込まれ、排出元のサンプル検査で同100ベクレルを超える放射性セシウムが検出された焼却灰の受け入れは、2処分場で計3757トンだった。

 いずれも家庭ごみの焼却灰が中心で、内訳は小諸市の民間処分場では群馬、埼玉、神奈川、静岡、山梨各県の8施設からの受け入れ分。中野市の民間処分場では埼玉県内の3施設からの受け入れ分が該当した。同課によると、11月からは中野市の処分場が千葉県松戸市からも焼却灰の受け入れを始めている。

 また、県内5カ所の公設最終処分場を含め、県内で出た同100ベクレル超の焼却灰の埋め立て量は、計4172トンに上る―とした。

信濃毎日新聞 2011年12月 6日掲載
http://www.shinmai.co.jp/eastjapan_quake/2011/12/2820.php