東日本大震災:震災がれき、三条市長「受け入れ検討」 新焼却場稼働以降に /新潟

 東日本大震災で発生したがれきの広域処理について、三条市の国定勇人市長は29日の記者会見で、「前向きに検討しようということで、現在詳細を詰めている」と話した。同市では、同市福島新田に建設中の新焼却場が来年7月に本格稼働する予定で、受け入れは早くても新焼却場の稼働以降になるという。県内ではすでに新潟、長岡、柏崎の3市が受け入れの検討を表明している。

 国定市長は、04年の7・13水害で同市に発生したごみを山形県米沢市が受け入れたことに触れ、「多くの市民がそのことを記憶しているのだと思うが、安全を確保しつつ、早く受け入れるべきではという声が強いように私は感じている」と受け入れを検討する理由を述べた。新焼却場の周辺住民にはすでに説明を始めているという。

 がれきの放射能汚染の懸念については「住民の不安を払拭(ふっしょく)するためにも取り扱いは慎重に考えなくてはいけない」とした上で、「(安全と判断する基準は)放射性セシウムの検出がゼロなのか、(1キロあたり)100ベクレル以下なのか、またその中間なのか、そこはまだ詰め切れていないのが正直なところ」と述べ、受け入れを検討している3市と足並みをそろえて詳細を詰めるとした。【小林多美子】

毎日新聞 2011年11月30日 地方版
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20111130ddlk15040088000c.html