鹿島と清水はがれき処理で土木受注倍増、大手4社中間決算

 鹿島、大成建設清水建設大林組の大手建設会社4社の2012年3月期の中間決算が出そろい、東日本大震災の復旧工事が計上され始めた。

 土木売上高は、4社とも前中間期と比べて大幅な減少となった。約1割減の鹿島を除く3社が2割以上の減少となり、1000億円に届かなかった。大成建設大林組は前中間期も3割以上減らしており、2年前の半分にまで落ち込んだ。

 建築などを含めた全体売上高は、4社ともほぼ横ばいだった。東日本大震災の復旧工事は工場などの建築工事が土木工事よりも先行して進んだ。その結果、土木の減少分を建築の増加分が補った。

 一方で、土木受注高は鹿島と清水建設の2社が前中間期と比べて2倍以上に増やした。両社が参加するJVは、東日本大震災で被災した宮城県石巻地区のがれき処理を約2000億円で9月に受注。今中間決算に計上したことで土木受注額を押し上げた。

 全体の完成工事総利益率は4社とも下がった。営業利益は清水建設を除く3社で減少。鹿島と大林組は前中間期と比べて半減した。

 大手4社以外を含めた主要建設会社の中間決算の詳報は、日経コンストラクション12月12日号に掲載する。


ケンプラッツ 2011/11/14 森下慎一 [日経コンストラクション]
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20111111/555329/?ST=rebuild