東日本大震災:がれき受け入れ調査 3政令市「検討中」 /神奈川

 ◇県内30市町村「受け入れ困難」

 東日本大震災で発生した岩手県宮城県のがれき(災害廃棄物)の受け入れについて、県内全33市町村のうち横浜・川崎・相模原の3政令市が「検討中」と回答したものの、残りの市町村(一部は事務組合)は「受け入れは困難」などとしていることが8日、県への取材で分かった。

 環境省が県を通じて10月、受け入れ可能か調査していた。県資源循環課によると、3市は「住民理解を得られれば」など、条件付きで検討すると回答したが、その他の市町村と事務組合は「住民感情を考えると受け入れられない」と、検討も拒否する回答が大半だったという。

 横浜市は「協力したいが、基準を満たす汚泥焼却灰の埋め立てでさえ市民から安全・安心の理解が得られない」と、安全性を確保する基準値や説明資料の提供を国に求めている。一方、阿部孝夫川崎市長は8日、「受け入れる方針は変わっておらず、国が早く基準を示してほしい」と話した。

 4月に実施した同様の調査では、県内全市町村に事務組合を含めた39団体のうち17団体が「受け入れる可能性がある」と答えていた。【杉埜水脈、北川仁士、高橋直純

毎日新聞 2011年11月9日 地方版
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20111109ddlk14040274000c.html