(山形県)焼却灰の放射線レベル、基準下回る 8月末時点、県内4施設

 東日本大震災で発生した災害廃棄物の県内受け入れについて、県は26日、8月末時点の搬入状況と各施設での放射線測定結果を公表した。県内4施設が処理し、搬入物や施設で排出された焼却灰の放射線レベルは基準を下回り、周辺住宅地への影響も確認されなかった。

 県循環型社会推進課によると、産廃業のジークライト(米沢市)は宮城県多賀城市の不燃物約9500トンを埋め立て処理。搬入物の放射性物質検査は最大値で1キログラム当たり370ベクレルの放射性セシウムを検出したが、県が定めた独自基準1キログラム当たり4000ベクレル以下を大きく下回った。同市板谷にある処理施設や周辺地区での空間放射線量(地上1メートル地点)は毎時0.10〜0.16マイクロシーベルトで健康に影響のない水準だった。

 やまがたグリーンリサイクル(村山市)は気仙沼市の木くず約1400トンを搬入。破砕処理の後、関連会社のやまがたグリーンパワー(同)が発電用の木質バイオマス燃料として活用。焼却灰は産廃業のアシスト(同)が同市富並に埋設している。

 放射性物質検査では搬入物は不検出で、発電施設での燃えかすからは7月末の調べで1キログラム当たり2040ベクレル(基準値4000ベクレル以下)の放射性セシウムを検出した。3施設の空間線量(地上1メートル地点)は毎時0.05〜0.10マイクロシーベルトだった。

山形新聞 2011年09月27日 12:20
http://yamagata-np.jp/news/201109/27/kj_2011092701897.php