(静岡)県が放射線量測定 震災がれき受け入れへ市町説明会

 岩手県大槌町、山田町の震災がれきの受け入れに向けて静岡県は10日、静岡市内のホテルで県内全35市町を対象とした説明会を開き、がれきが到着した際などに県が計3回放射線量を測定し、安全性に責任を持つことなどを説明した。

 がれき処理を担当する国の高山智司環境政務官は「がれき処理オールジャパンで取り組む。ぜひお力添えをいただきたい」と、首長や川勝平太知事らに協力を呼び掛けた。

 県外の最終処分場に焼却灰処理を委託している市町は、処分場の確保を受け入れの条件としているが、焼却灰の受け入れ先確保に関して環境省は明確な役割を示せず、首長や川勝知事らから不満の声が上がった。

 説明会では、同省担当者が岩手県内のがれきの安全性を強調したものの、受け入れ先に関する首長らの質問に、高山政務官は「最終処分場に説明する」と答えるにとどめた。

 これに対して、川勝知事は「最終処分場が県外のときは国の責任。説明ではなく、国が説得してもらわなければ、最終処分場で突き返される」と強い口調で訴えた。

 太田順一菊川市長も「原発の安全性について国の説明がされていない。受け入れは原発とセットで説明してほしい」と求めた。

中日新聞 2011年12月11日
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20111211/CK2011121102000007.html