東日本大震災:新潟市長「国と県、認識そろえて」 がれき処理で知事に疑問 /新潟

 東日本大震災で発生したがれきの広域処理で、放射能汚染に関する政府の方針を泉田裕彦知事が批判していることについて、新潟市の篠田昭市長は22日の会見で「早期に国と県の認識がそろうようになってほしい。国と知事で言うことが違うと我々にも影響が出る」と懸念を示した。篠田市長はがれきを受け入れる方向で検討することを明らかにしており、受け入れに慎重な泉田知事の姿勢に疑問を呈した形となった。
 国はがれきの焼却で生じる放射性セシウムが灰1キロあたり8000ベクレル以下ならば埋め立て可能としている。泉田知事はこの基準について批判し、低濃度のものに限った受け入れにも慎重な姿勢を見せている。
 また知事は、福島第1原発事故で発生した汚泥やがれきなど放射性廃棄物の処理について定めた放射性物質環境汚染対処特別措置法についても、国が処理する基準を1キロあたり8000ベクレルから同100ベクレルに引き下げるよう求めている。これに対しても篠田市長は「特措法は来年1月1日に施行される。それまでに認識の違いを埋めてもらわないと我々もつらい」と述べた。【小林多美子】

毎日新聞 11月23日(水)11時14分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111123-00000038-mailo-l15