がれき処理 新設備試験導入へ

放射性物質が付着したがれきを無酸素状態で熱処理し、セラミックなどに分解することで容量を大幅に減らすとともに、放射性物質を含む焼却灰も出ないことが期待される新しい処理設備が開発され、来月から福島県広野町に試験的に導入されることになりました。

東京の環境機器メーカーが開発したこの設備は、がれきを無酸素状態の炉の中で炎を出さずに熱処理することで、ガスや油、それにセラミックと呼ばれる粉末状の無機化合物に分解します。メーカーによりますと、がれきは容量が平均300分の1まで減るうえ、セラミックが放射性物質を吸着するため、放射性物質を含む焼却灰は出ずに済むことが期待されています。先月、福島県広野町で行った実証実験でも、がれきは容量が268分の1に減り、放射性物質はほとんどセラミックに吸着されたということで、この設備は来月から町に試験的に導入されることが決まりました。この設備には、がれきなどの処理に苦慮するほかの自治体も関心を寄せており、広野町は効果をさらに確認し、本格的な導入を検討することにしています。黒田耕喜副町長は「仮置き場のがれきの量を抑えることはとても大事でなことであり、期待している。検証を繰り返し、有効だとなれば早急に取り入れたい」と話しています。

NHK NEWS WEB 11月27日 4時19分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111127/k10014227151000.html