福島除染土、最大2800万立方m…環境省試算

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射性物質に汚染され、除去が必要となる土壌の量と面積について、環境省の試算値が24日、明らかになった。

 被曝(ひばく)線量と森林での除染率に応じて9パターンを想定。年間5ミリ・シーベルト以上のすべての地域を対象にすると、東京ドーム23杯分に相当する約2800万立方メートル、面積は福島県の約13%に及ぶ。試算値は、汚染土を保管する仮置き場や、その後に土を運び込む中間貯蔵施設の容量の目安になる。国の除染方針を決める同省の検討会で27日に示される。

 文部科学省福島県内で行った航空機による線量調査と、国土交通省の土地利用調査をもとに試算した。

 土壌の量と面積について、年間被曝線量がそれぞれ〈1〉20ミリ・シーベルト以上〈2〉5ミリ・シーベルト以上〈3〉5ミリ・シーベルト以上と部分的に1ミリ・シーベルト以上――と段階的に想定。これらをさらに森林での除染面積について100%、50%、10%の計九つのパターンに分け、「家屋・庭」「学校・保育所」「農地」などの数値を計算している。

 それによると、汚染土の最大量は〈3〉の森林100%で2808万立方メートル。最少量は〈1〉の森林10%で508万立方メートル。5ミリ・シーベルト以上の地域の内訳は、家屋や庭102万立方メートル、学校や保育所56万立方メートル、農地1742万立方メートルなどとなっている。その総量は森林100%の場合、2797万立方メートルで、面積は1777平方キロ・メートル。
(2011年9月25日03時02分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110924-OYT1T00889.htm