(宮城)がれき処理4割県外へ

石巻など3市町分 放射性物質も調査
 県は16日、石巻東松島、女川の3市町から処理を委託されたがれき685万トンのうち、4割にあたる294万トンを県外で処理する方針を明らかにした。県外へ持ち出すにあたり、がれきに放射性物質が含まれていないかどうか調べるサンプル調査も行い、処理の委託先として5県程度と交渉を始めるという。

 県によると、県外で処理するのは、石巻工業港の雲雀野地区に積まれている未分別のがれき40万トンと、分別後の不燃物や焼却灰など254万トン。

 県外処理を決めたことについて、村井知事は「3年以内に処理するには物理的に量が多すぎる」と説明。放射性物質調査については「科学的な根拠を持って、問題ないことを証明した上で、(搬出先自治体に)お願いしたい」と話した。

     ◇

 石巻など3市町のがれき処理の委託先を大手ゼネコン・鹿島が中心の共同企業体(JV)とする議案が16日、県議会本会議で可決された。

 県は同日の県議会環境生活委員会で、がれき処理の委託先に同JVを選んだプロポーザル方式(技術提案型)入札の実施前に、談合情報が寄せられていたことも明らかにした。

 県は参加企業に事情聴取などを行ったが、談合は認められないとして、予定通りに入札を実施したという。

 環境生活委では、「1日の審議では短すぎる」「地元雇用を重視すべき」などの声が上がった。村井知事は「一日も早くがれきを撤去しなければならない。議会が終わるまで議決できないと1か月かかる」と理解を求めた。

(2011年9月17日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20110917-OYT8T00042.htm?__from=mixi