東日本大震災:がれき受け入れ安全基準要求 関西広域連合

 関西広域連合は10日、京都市で連合委員会を開き、東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)を受け入れるための安全基準を示すよう、国に申し入れることを決めた。処理方針やスケジュールの明確化も求める。

 環境省はがれきが安全に埋め立てられる目安を1キロ当たり8000ベクレルと規定。一方、原子炉等規制法では、原発の工事で発生したがれきについて1キロ当たり100ベクレルを再利用可能な基準としている。

 連合長の井戸敏三兵庫県知事は「受け入れを前向きに検討したいが(二つの)基準が大きく乖離(かいり)している。処分場を持つ市町村への説明がつかず受け入れを要請できない」と述べた。

 また、国の出先機関の権限・財源の移管をにらみ、現行の連合委員会を、連合理事会に改める組織改編についても合意した。理事会で広域連合の事務を指揮、監督する「事務総長」のポストを設ける。全会一致が原則の連合委を、多数決の理事会に見直すことで、意思決定の迅速化を図る。

 委員会後、井戸知事は橋下徹・新大阪市長が、広域連合参加を表明していることについて、記者団に「大阪市単独で入りたいということなら、拒む理由はない」と述べた。

 この日は大阪府松井一郎知事が就任後、初めて参加した。【堀文彦、入江直樹】

毎日新聞 2011年12月11日 0時47分(最終更新 12月11日 0時55分)
http://mainichi.jp/select/science/news/20111211k0000m040088000c.html