がれき処理 島田市、受け入れ前向き 「県の要請あれば」

 東日本大震災の被災地のがれき処理について島田市の桜井勝郎市長は31日、定例会見で「静岡県から正式な要請があれば前向きに検討したい」と述べ、受け入れに前向きな考えを示した。

 桜井市長は「課題は飛灰の放射線量。国基準(放射性セシウムで1キログラム当たり8000ベクレル)以下なら問題ない。県から1200ベクレルと聞いている。放射線が含まれるだけで住民に不安はある。東北の苦しみを受け入れ、役立ちたいとの考えを前面に理解を得たい」とし「焼却費は要求しない」とも述べた。

 島田市のごみ処理場は、日量148トンが処理できるガス化溶融炉。市によると、日量12トンは受け入れ可能で、市内の最終処分場も十分余裕があるとしている。がれき処理環境省都道府県を通じ、全国の自治体に受け入れの可否や量を調査。静岡県内では、31市町と一部事務組合すべてで拒否した。このため川勝平太知事が、県が支援した岩手県山田町、大槌町の可燃性廃棄物に限り、年間600トンの受け入れを提唱。各市町の首長に協力を求めていた。

 森町と広域行政組合でごみ処理施設を運営する原田英之袋井市長が10月28日の定例会見で、個人的意見と断った上で、「心情的には引き受けたい」などと、受け入れに前向きな姿勢を示している。

中日新聞 2011年11月1日
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20111101/CK2011110102000149.html?ref=rank