放射性ごみ 処分進まず

東北や関東地方などの清掃工場で、一般ごみを燃やした灰から放射性物質が検出された問題で、環境省が埋め立てが可能としている、放射性物質の濃度が比較的低い場合でも、住民の反対などから首都圏を中心にした22の施設で埋め立てができていないことが分かりました。

これは、25日に開かれた環境省の専門家会合で報告されたものです。一般ごみを燃やした灰について、環境省は、放射性セシウムの濃度が、▽1キログラム当たり8000ベクレル以下であれば処分場での埋め立てを認め、▽8000ベクレルを超え10万ベクレル以下の場合は、灰をセメントで固めたうえで、コンクリートの容器に入れるなどすれば埋め立てができるとする方針を示しています。焼却灰の処分がどこまで進んだか、環境省が東北や関東甲信越などの焼却施設を調査したところ、8000ベクレル以下だった410の施設のうち、首都圏を中心とする22の施設が住民の反対などから埋め立てができず、保管を余儀なくされていることが分かりました。また、8000ベクレルを超える42の施設では、処理方法が難しいなどの理由で、いずれも埋め立てができていませんでした。環境省は、自治体が行う住民説明会に職員を派遣して理解を求めるとともに、8000ベクレルを超える焼却灰のより具体的な処理方法を示すことにしています。

NHK NEWS WEB 9月25日 20時50分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110925/k10015832871000.html