学校プール、除染の手引 実験もとに福島大など公表

 原発事故で放射能に汚染された学校のプールを除染する方法について、福島大学などが7日、実際の試験をもとに手引をまとめ、日本原子力研究開発機構のウェブサイト(www.jaea.go.jp/02/press1.shtml)で公開した。

 福島県内の学校プールで放射性セシウムが検出されている。排水の放射能濃度に法的基準はないものの、川などに排水できず、そのままになっているケースがかなりあると考えられている。

 そこで福島大や原子力機構は、同大付属幼稚園・中学校や伊達市内の小学校で7〜9月にプール水の除染の実証試験を行い、放射線の量を下げる方法をまとめた。試験では、飲料水のセシウムの暫定規制値である、1リットルあたり200ベクレル以下を目安にした。

 具体的な方法は、プールからタンクに水を移した後、「ゼオライト」という物質と凝集剤を入れる。放射性セシウムゼオライトに吸着させ、底に沈めて除去する。セシウムを含んだ汚泥は水を切った上で、シートで包んで一時保管する。(小堀龍之)

朝日新聞 2011年9月7日23時24分
http://www.asahi.com/national/update/0907/TKY201109070635.html